二流を目指す伊達雅輝の三流レーサー&三流アングラー日記

2019年1月20日よりブログ名称ちょっと変わりました。

北風のなか上着を差し出し、救急車を薄手シャツ1枚で待ったyama


仕事が終わり日が暮れてからyamaと合流し、ブロックタイヤのMTB2台で江戸川の土手を駆け上がると、川面は薄暗がりで北風に吹かれ波打っている。
「寒い」
日中に小雪がちらついていたのだからせめて、yamaと同じようにウィンドブレーカーを着ておけばよかったと後悔し、ペダルを回した。
サイクリングロードを河口に向けて進んでいると旧行徳橋の手前で、20メートルくらい離れた芝生のところにいる男性が、両手を上げたまま腰を下ろすような格好になっているのが視界に入ってきた。
不自然な体勢だ。気になって、真横を通過してからも徐行し視線を向け続けると、男性はそのまま尻もちをついて仰向けに寝そべった。
数秒間、身動きがない。
「なんか変だよな」
Uターンして近寄ってみても、手がすこし挙がるだけで起き上がる気配がない。
声を掛けてみると、80歳くらいの老人が「頭が痛い」などと言葉を発した。どうやら体調が悪くて倒れ込んでしまったようだ。
すぐさま私が携帯電話で119番通報し、救急車を要請した。この間、通話記録によれば1分ちょうど。
電話を切って振り向くと、すでに老人の頭は、yamaが背負っていたリュックの上に置かれていた。
「お前、(老人の)下(半身)に掛けるの(持って)ないか」
私にそう尋ねるyamaは、薄手の長袖Tシャツ姿になっていて、着ていたウィンドブレーカーのみならず冬用のジャケットの両方を、老人の体が冷えないようにと差し出して上半身に掛けていたのだ。
加えて老人の手を握って何度も声を掛け、元気付けるyama。
この男の行動に、私は、感動した。


2人で救急車を待っていると、自転車で通りかかった人などが「大丈夫ですか」と声を掛けてくれた。
10分くらい経ったとき、ジョギングしていたジャージ姿の男性に声を掛けられ状況を説明したところ、近寄ってきて寝たままの老人の手首を握って「血圧が高いな」と言う。
あとで救急隊員に引き渡す際の説明では、「歯科大学の外科医」と聞こえたので、勝手な推測では市川総合病院の医師ではなかろうか。
「くも膜下(出血)だと思う」と話していたので、救急車で運ばれていった老人の状況が気にかかる。無事だったら何よりなのだが。


その後は、優しきyamaに甘え、ずっと付き位置で走った。




そういえば今朝は5時31分から30分間、ローラー練をやったんだっけ。